今回は、ニューヨークの領事館にご招待を頂き、廣木重之大使から「日本の食材の高い品質をここ米国で是非浸透させて欲しい」と激励を頂きました。また、そこでは日本の物づくりの仲間たちとの交歓もありました。もう一つの出会いは、ノブ・マツヒサ氏との奇跡的とも言える出会いでした。
ノブ氏は日本食レストランで最も成功したといわれている経営者で、世界中に三十店舗以上を展開し、常に全店舗を巡回しているため超多忙で会うチャンスは無に等しいと聞いていたからです。そのノブ氏とニューヨークのアップタウンにある彼のレストラン〈Nobu57〉で偶然となりの席になったのです。
紹介され、塩の話もすることが出来ました。そのレストランは二百人以上の席がありますが、ニューヨークのセレブたちが箸を器用に使って日本食を楽しんでいました。彼らは、朝はジョギング、アフターファイブはナイキのショップでエアロビックスに汗を流し、平日は外食しても九時には帰宅するというライフスタイルですが、このレストランは深夜まで賑わって、セレブたちの日本食への思いが感じられました。